平和を創る覚悟を持った政治へ! 軍事費削減と大企業課税で豊かな社会へ!(山川通信2024年12月号)
11月の末、義母の術後通院のため岡山に帰ると、紅葉の中に桜の返り花。温暖化の影響か、などとふと考えているうちにもう師走。急に寒さが厳しくなり、あわててこたつ布団を買いに行ってきました。寒暖差に体調を崩してしまいそうですね。みな様、ご自愛ください。
平和を創る覚悟を持った政治へ! 軍事費削減と大企業課税で豊かな社会へ!
すり替えるな 収入の「壁」と税負担
石破政権は、国民民主党(以下、国民)の取り込みで臨時国会を乗り越えようとしています。「国民」は収入の「壁(年収要件の引き上げ)」を取り上げ、「手取りを増やす」と低所得者層の代弁者であるかのように振る舞っています。しかしその本質は、自公政権と同じです。大軍拡には賛成し、企業・団体献金禁止には反対しています。
「壁」については地方自治体の「税収不足」が指摘され、財源問題として「所得税と地方税の分離」「総合的な社会保険見直し」など、様々な施策案が出されています。しかし重要なことは、どれも〝市民に負担を求める〟ということに変わりないということです。
12月6日、自民・公明・国民3党の税制協議で103万円の「特定扶養控除要件の緩和」が合意されました。これは所得税・住民税の基礎控除引き上げとは関係ありません。19~22歳の世代は「バイトでもっと稼げ」「学ぶ権利は保障しない。若者の貧困は自分の責任で解決せよ」と言っているのです。またパートなど非正規・不安定雇用で働かざるを得ない低所得者層や、年金収入のある高齢者には、「死ぬまで稼げ。稼げば手取りも増え、年金で見返りがある」「税収も伸びる」…国も自治体も〝万々歳〟と言っているのです。呆れます。〝貧困〟や〝市民負担増〟という課題に触れずどうするのだ、と問わなければなりません。
財源は軍事費削減と大企業への課税
日本の軍事費は毎年1兆円以上が積み上げられ、5年間で43兆円。今年度は約9兆円にも及んでいます。2024年度の国家予算に占める日本の軍事費の割合は7%(中国は5.8%)。実に教育費の2倍です。税金を莫大な軍事費に充てなければ、市民の安全を確保できないという主張は、その根本を間違えています。
必要なことは、覚悟をもって平和外交を貫くことです。「厳しい安全保障環境の変化」という、固定化され誤った情勢認識に立ち向かう政党・政治家があまりに少ないことが問題です。自公与党や維新・国民は「軍事費を削れ」とは言いません。立憲も「安保外交は現実路線で」と及び腰。軍事緊張の原因が「中国や朝鮮だけにある」という考えを改めることに踏み込まなければ何も変わりません。意図的に緊張関係を作り、国の対立を煽り、そして市民の命の問題としてすり替える自公政権。この政権与党に、莫大な税金を収入として軍需品製造・輸出で大儲けしている三菱重工など軍需産業が政治献金を行っているのです。
この様な軍需産業を含む企業の「内部留保(利益剰余金)」は600兆9857億円にも膨れ上がりました(9月2日・財務省)。一方、中小企業で働く市民や自営業者の人件費の伸びは低く、低賃金状態に置かれています。年金生活者や青年層は、格差と貧困に苦しめられています。
覚悟を持った平和外交への大転換で東アジアの平和を創る。その第一歩が大軍事費の大幅削減です。そして大企業に課税することで社会保障は拡充できます。
私たち市民が望む豊かな社会へ
パレスチナでは、子どもたちを含む4万5千人もの市民が殺されました。石川県の被災者は、1年経っても自宅に帰ることができていません。私たちが納める税金が、イスラエルに協力する軍需企業の儲けとなり人を殺す武器に変わり、被災地復旧よりも万博・カジノのために注ぎ込まれていく。これは私たちの望む社会ではありません。 83年前…1941年12月8日、大日本帝国は太平洋戦争に突入しました。武力で命は守れません。市民の力で、人の命と暮らしに税金を使う政治への転換を進めていきましょう。
【12月8日 山川よしやす】
【追記】 83年前…1941年12月8日、大日本帝国は
ハワイ・真珠湾への攻撃を行いわゆる太平洋戦争に突入しました。これに先立つ「日韓併合」や「満州事変」「北支事変(支那事変)」…「併合」や「事変」という名称は当時の内閣が決めたものですが、実際には武力を背景にした侵略戦争です。大日本帝国は、現在の朝鮮半島から中国東北部(満州)、ロシア(樺太)、台湾、フィレピンからボルネオ島周辺(南沙諸島〈スプラトリー諸島〉)からパラオ・グアム・ミクロネシア(南洋群島・広大な海域・島々)までを自らの「国土」としました。アジア・太平洋地域の人々を殺し、資源や財産を奪ったのです。
この戦争で私の伯父や祖父も出征し亡くなりました。遺骨はありません。兵士や国策により「外地」に送られた「開拓団」、沖縄戦や「本土」空襲、そして原爆投下などにより、大切な命は国が始めた戦争で奪われたのです。
12月10日、ノルウェー・オスロ市でノーベル平和賞授賞式が行われます。2024年のノーベル平和賞には、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれました。「核兵器のない世界を実現するための努力」「核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきた」取り組みが評価され、授賞式には 箕牧(みまき)代表委員や高校生平和大使などが出席します。 【山川よしやす】
取り組みの報告 全国9都市で開催
2024 ZENKO スピーキングツアー 11/23(土)~12/1(日)
沖縄島、宮古島、石垣島、与那国島、馬毛島、奄美大島、大分県湯布院から、9人のゲストスピーカーを迎え、各地での軍事化との闘いの報告を聞き、またZENKO各地の活動の報告や交流を行いました。
♠♤♠【参加者の方々の感想(一部抜粋) 紹介】♠♤♠
◆沖縄のことはあまり知らなかったので勉強になった。台湾有事とか言っているけど、結局は中国経済が強大になってきて、それに対抗するため。昔もシーレーン防衛とか言っていた。日本も右傾化が進んでいるのが怖い。最初はこんな小さな集まりで力になるのかと思っていたが、へこたれずに声を上げ続け小さいことでも行動し続けていくことが大切だと思った。(R)
◆どの島の報告でも急速に生活圏も軍事化が進んでいる状況、自衛隊が地域に浸透を図っている状況が語られた。反対運動が厳しい状況の中でも反対の意思表示をしない限り状況に歯止めはきかないと覚悟されていた。中でも宮古島の清水さんは運動に参加する人は限定されているが、島民は軍事化に反対していていると自信を持って語っておられたのが印象的だった。(S)
◆関誠之さんが小さい頃から遊びに行かれた海や自然遺産から奄美大島がいかに豊かな島なのかが伝わりました。しかし、住民になんの説明もなくどんどん要塞化が進められてきている現状がよく分かりました。保守系が強い中で、デモや労働運動の中で現状を把握し分析されて闘いにつなげておられる様子が分かりました。
また歌舞団の中学生Nさんの学校で感じられてきた思いや、歌舞団のミュージカルに仲間と関わる中で自分の思いを出して頑張ってきた報告が良かったです。(K)
11/23(土)~11/30(土)までの各会場での集会は、城東区蒲生のラグ(LAG)センターで毎日サテライト会場も開設しました。ラグセンターでご視聴くださった皆さん、ありがとうございます。
カジノ・万博反対の取り組みの予定
師走となり、何かと気忙しい日々ですが、「少数与党」を実現させた衆院選の民意を踏まえ、2025年が私たち市民の声や願いが実現される社会をめざし、当会も山川よしやすはじめ、来年もスタッフ一同頑張ります。
スピーキング集会で沖縄各地からのゲストの発言に共通する思い「緑の島を子や孫の世代に残したい。そのために、やれることは何でもやる。様々な形で声を上げ続け、こぶしを上げ続けていく。全国の仲間とつながっていく。主権者としての当然の権利行使を決して手放さない」(馬毛島 和田香穂里さん)という発言に大阪の私たちも応えたいと思います。
★「大阪IR土地改良事業 差し止め訴訟」に山川よしやすはじめ、7人の大阪市民が原告となり提訴しました。
▶第 1回期日は11月1日(金)11:00~大阪地裁202号法廷で開かれ、山川よしやすが10分の意見陳述を行いました。
▶第2回期日は1月27日(月)11:00~ 大阪地裁大法廷(202号法廷予定)
▶第3回期日は3月19日(水)11:00~ 大阪地裁大法廷(202号法廷予定)
※差し止め裁判への傍聴ご支援ならびに、裁判費用支援カンパ(「支援する会」を結成し、1口:千円で150万円を目標に皆さまからのカンパを募っています。)のご協力お願いします。
★3月23日(日)「夢洲あぶない、やめてんか カジノ・万博」パレード(仮称)13:00~集会(靭公園) 13:30~パレード出発(難波まで) 夢洲万博ホントに大丈夫?!声をあげよう!パレード来てね♪
どなたでもご参加ください♪
1 水よう定例会 毎週水曜日 19:00~21:00 @山川よしやす事務所
※定例会テーマは変更になる場合もあります。ご了承ください。こんなテーマ希望大募集!
・12/4(水)スピーキング集会の振り返り&介護保険問題の取り組み経過など
・12/11(水)マイナ保険証問題について大阪市への要請など
・12/18(水)介護保険問題の取り組みの具体化について
・12/27(金)2025年を望む「望年会」を@ラグセンター2階にて(18:30~)
・来年は1/8(水)より「水よう定例会」スタートします。
【会場と日時の変更について】12/27(金)「望年会」@ラグセンター2階 18:30~です。
2 12月 の取り組みにご参加を!
★福祉切り捨ては許さない! (「ZENKO」 尊厳ある暮らしを連絡会 と共に)
「訪問介護報酬の引き下げを撤回し、国の責任で介護職員確保を求める署名」にご協力を!
今期は全国の市民の反対の声で改悪は止めたものの、全国一高い大阪市の介護保険料は10%以上値上がりし、市民の負担は限界です。また訪問介護事業所の介護報酬が引き下げられ、経営難のため、倒産があいついでいます。介護職員の賃上げも進まず人手不足はより深刻になっています。国庫の大幅増なくては必要な介護が受けられず、介護は崩壊してしまいます。ぜひ、署名にご協力ください。
◆12/11(水)13:30~14:30厚労省への要請行動に取り組みました(署名は以降も集めます)。
★沖縄連帯&パレスチナ侵略するな!行動 (「ZENKO」と共に)
❶12/11(水)イスラエル協力企業抗議要請行動
8:30~9:30 三菱重工関西支社など(地下鉄「肥後橋駅」下車3分)
❷ 12/22(日)沖縄県民平和大集会
沖縄に連帯し代表団参加と沖縄と連帯する関西・大阪での集会を。
★万博&IR・カジノ中止!の行動
(「夢洲カジノを止める大阪府民の会」&「ZENKO」と共に)
❶12/14(土)あかんやろ!カジノ女性パレード 14:45~@新阿波座公園➡15:00難波までパレード
❷12/19(木) 18:30「府民の会」 12月全体会議@大阪市福島区民センター会議室(JR野田駅下車 徒歩10分)
❸1/27(月)カジノ差し止め裁判 期日11:00~大阪地裁大法廷
❹3/23(日)3.23「夢洲あぶない、やめてんか カジノ・万博」パレード13:00~集会(靭公園) 13:30~パレード出発(難波まで)
★11月 ZENKO 実行委員会★
12/15(日) 14:00~16:00@ラグセンター(城東区蒲生1-6-21)
3 その他「山川会」の取り組みなどにご参加ください
▶月曜 午前➡区役所前 ▶水曜・金曜 朝の辻立ち➡各駅頭
▶水曜 昼前・ 金曜 夕方➡各スーパー前
※イスラエルはジェノサイドやめろ「あなたの一言」FAX募集。沖縄の軍事要塞化反対署名(米政府へ)など取り組み中。(詳細は森まで 090-3275-7312)
★困ったことなど、生活相談は、山川よしやす事務所へ
TEL:06-6936-3073
メール:heiminnokaiosaka@gmail.com
★労働相談「解雇・雇い止め、内定取り消し、休業補償なし」など なかまユニオンへ
TEL:06-6242-8130
大阪市都島区東野田町4-7-26
和光京橋ビル304
https://www.nakama-union.org/
「平和と民主主義をともにつくる会・大阪」(愛称:山川会)は年会員を募っています。
【2025年の年会費:1,000円】《2025.1月~2025.12月》
◆年会費お申込みいただいた皆さんありがとうございます。
山川通信
2024年12月 第107号
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